JR西日本の長距離観光列車「WEST EXPRESS(ウエストエクスプレス)銀河」紀南コースの運行がこのほど開始された。多様性、カジュアル、くつろぎをコンセプトに、快適な車内空間を提供するとともに、沿線の途中停車駅で様々なおもてなしをすることで、単なる移動手段としてではなく、鉄道の強みを生かした地域と一体となった観光振興を進めている。
西日本の美しい海や空をイメージしたという瑠璃紺(るりこん)のボディは、往年の寝台列車「ブルートレイン」を彷彿させると、懐かしさを感じる中高年も多いらしい。逆に夜行列車を知らない若年層にとっては、走る列車内で1晩を過ごすという体験が新鮮に映る。1泊数十万円もする豪華な観光列車に比べて、銀河はリーズナブルな価格設定ということもあり、JR新宮駅からの乗客の中には小さい子どもを連れたファミリーや親子連れらを何組も見かけた。
時間を気にしないのんびり長距離列車の旅は最高の贅沢。夢のまた夢の話だが、家族や友達といつか憧れの銀河に乗って、どこか遠く離れた知らないまちを旅してみたいものだ。
【織】