先日出掛けたある温浴施設の脱衣所に、この時期の代表的な行事である七夕を取り上げ、「第31候 七夕飾 たなばたのたけをかざる」として、七夕を解説、鉢植えの小さなササが飾ってあった。
季節の変化を表すものに、よく耳にする立春や夏至、秋分、大寒など「二十四節気」がある。春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けたもの。第31候は、二十四節気をさらに5日おきに分け、気象の動きや動物の行動や植物の成長を示した「七十二候」の31番目。小暑(7月7日から21日ごろ)の初候に当たる「温風至(あつかぜいたる)」で、7日~11日ごろ。日に日に暑さが増すとともに温かな風が吹いてくる頃で、本格的な夏に向かう時期を示す。
七十二候ではこの後、次候の「蓮始開(はすはじめてひらく)」、鷹の子が飛ぶ技を覚えて巣立ちを迎える末候の「鷹乃学習(たかすなわちがくしゅうす)」を経て、1年で最も暑いとされる「大暑」へと季節は進む。
自然に恵まれた当地方、周囲に目をやれば季節の移ろいを感じられる。日本人は古来より季節の変化を敏感に感じてきた。時にはそういう時間も持ちたいものである。
(J)