新型コロナウイルスワクチン接種が国内外で進んでいる。変異種や東京オリンピックによる人流増加など不安要素はつきず、接種による集団免疫獲得後の生活様式がどうなるかも分からないが、終息後を見据えた観光推進の施策は考えておかなければならない。
アフターコロナの観光では、SEAモデルによる活性化、熊野尾鷲道路II期開通への対応などのほか、多気町に開業したVISONからの誘客も念頭に置かなければならない。
訪日観光客の観光ルートでは、東京と大阪を結ぶ「ゴールデンルート」、愛知から岐阜、富山、石川と北上する「昇龍道(ドラゴンルート)」などがある。中部国際空港から見れば、北と東西の観光ルートは確立されているが、伊勢神宮と熊野三山がある南西は確立されておらず、VISONは新たな観光ルートの拠点としての施設だとすると、「日本最大級の商業リゾート」の規模がしっくりとくる。
東紀州地域への訪日外国人の誘客を考えた場合、やはり世界遺産である熊野古道の存在は大きい。SEAモデルが尾鷲市への集客を担うのであれば、熊野古道を活用したアイデアも考えておくべきではないか。
(R)