三重県立紀南高校が主催し、南牟婁郡・熊野市内の小中学生を対象に俳句を募集するコンクールが今年も行われる。4回目で、すっかり定着してきた。一つの高校が主催して地域の小中学校の児童生徒に作品を募集するようなコンクールは全国的に見ても珍しいという。同校は、地域に開かれた学校として以前からさまざまな活動を行っており、特色ある教育で知られている。
今回の俳句コンクールの記者発表があり、取材で赴いた。その際、生徒がデザインしたPRチラシを見て、発想力の豊かさに感動した。「十七音の世界はいつだって美味(おいしい)!」というタイトルに、浴衣姿の女の子がカフェでパフェを食べながら句を詠んでいる場面が描かれている。
デザインを担当した女子生徒は、自身が最初、俳句を難しいと感じた経験から、「小中学生が堅苦しいイメージを持たないように、カフェででも気軽に書いてくれたらというイメージで作りました」と説明。机に座って頭を悩ませるのではなく、何かの片手間でもできるというメッセージが込められていると感じた。一人でも多くの児童生徒が俳句作りに挑戦してほしい。
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