南紀熊野ジオパークセンター(串本町潮岬)は7月24日(土)午後1時30分から3時まで、同センター2階で、第5回講演会「南紀のおいたちを巡るふたつの謎ーサラシ首層とオーソコォーツァイト礫」を開催する。参加費無料。定員50人(事前申し込み制、先着順)。
講師は大阪市立自然史博物館外来研究員の別所孝範氏が務める。串本町田子の海岸には、真っ黒い泥岩から大小の礫が突き出ており、足で蹴っても動かない奇妙な岩石が露出している。その見かけから「サラシ首層」と呼ばれているこの地層はどのようにしてできたのかについて考察。また、オーソコォーツァイト礫の不思議にも迫る。オーソコォーツァイトとは、石英の粒が固められた砂岩で、大陸由来の砂岩と考えられている。地層としてのオーソコォーツァイト砂岩は日本列島からは見つかっていないが、岩石に含まれる礫として南紀熊野の海岸から初めて発見されている。講演では、諸説ある話題に焦点を当てて、最新の研究成果を踏まえながら話す。
別所氏は、紀州四万十帯団体研究グループに所属。高校教諭を務めながら長年にわたり南紀熊野地域の地質研究を行う。退職後、大阪市立大学大学院で博士号(理学)を取得。紀伊半島の地質・砂岩組成をライフワークとして取り組んでいる。
参加申し込みは6月1日(火)~同30日(水)に電話または電子メールで氏名と電話番号を伝える。なお、講演会の様子はYoutube動画でも視聴できる。申し込み・問い合わせは、南紀熊野ジオパークセンター(電話0735-67-7100)。