銚子川沿いの駐車場の一部の夏季限定で有料化する条例案が紀北町3月議会で議論を呼んだ。観光地としての銚子川の価値は年々高くなっており、自然環境の保護や交通安全、地域活性化のための体制構築へ、駐車場の有料化は必要だ。
駐車場は、夏場の銚子川だけでなく、馬越峠の古道客についても考えなければならないと思う。
古道客が道の駅海山の駐車場を利用した場合、買い物や飲食という期待もあるが、古道ウオークには時間がかかるため、回転率がどうしても悪くなる。
仮に、古道客用に駐車場を整備するとして、動線に道の駅があれば、町産品のアンテナショップや観光情報発信のプラットホームという特性を発揮できる。河川敷の駐車場から道の駅を経由して馬越峠に上るコースは「銚子川から馬越峠へ」というキャッチフレーズになる。
銚子川と馬越峠は紀北町のみならず、東紀州地域でも存在感がある。知名度が高い2か所に来る人に好印象を持ってもらえれば、魚まちや古里温泉、和具の浜といった他の観光地の誘客につながる。
もちろん喫緊の課題への対応は必要だが、今後の観光戦略のグランドデザインの策定が重要ではないか。
(R)