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社説「噂に惑わされないよう」

 新型コロナウイルス感染症の陽性者が相次いでいる。まずは、患者の一刻も早い回復を祈りたい。現在のところ、根源的な感染経路が分かっていない。知らない間に感染する可能性を示している。あらためて一人一人が基本的な感染防止対策やリスクを下げる工夫をすることが大切になっている。

 三重県の情報は、県と保健所設置市である四日市市が公表することになる。感染が判明したら症状を確認し、入院または宿泊療養の手配を行い、さらに行動歴を把握し、濃厚接触者らの有無を確認する。発表までに長ければ1日以上のタイムラグが生じる。
 
 一方、感染者に近い人は発表より先にその事実を知る。それが広がって噂になると、事実ではない事柄も混じることがある。
 
 伝言ゲームの例で分かるように、口伝えの言葉は変化しやすい。さまざまな話を聞くならなおさらで、重大な事柄ほど速く広がる。
 
 コロナに限らず、大きな事件事故や選挙に関して「○○は本当か」といった問い合わせをいただく。噂を聞いていてもそれが事実か分からない状況では「お答えできません」と言わざるを得ない。
 
 問い合わせる立場からすると不満に思うのは分かるが、正確な情報を届けるのが使命。場合によっては、人権を侵害し、その人の人生を変えてしまうこともあり、噂や憶測を記事にするわけにはいかず、公式発表など確証を持ってからとなる。
 
 感染者が一気に増えて不安が高まっている。早く、正確な情報を、今後の対応とともに知らせることが噂の拡散を防ぎ、不安を抑えることにつながると考えている。毎日、ほぼ同じ時間帯に配達できるよう努めているが、重大案件の場合、新聞の発行が遅れてしまうことがあり、ご理解いただきたい。
 
 新型コロナは誰しもかかる可能性がある。「明日はわが身」かもしれない。感染者やその家族、勤務先、医療関係者などへの誹謗中傷や偏見、差別はあってはならない。それらが広がると、症状が出ても検査をしなかったり、保健所への正確な行動歴や濃厚接触者の情報提供をためらう恐れもあり、場合によっては感染拡大の防止に支障が出る可能性もある。これを肝に銘じ、人にやさしい地域であることが感染を防ぐことにもなる。
 

      1月16日の記事

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