令和3年が幕を開け1週間が経過した。昨年末からの新型コロナウイルスの感染拡大はなおも続き、和歌山、三重両県では年末年始に感染者数が急増。ここ数日は、一日の感染者数最多の更新が続いている。首都圏の1都3県には緊急事態宣言が再発出され、医療現場を守るためにも、今年も全国民が一丸となって感染予防に努めなければならない。
さて、本紙エリアの今年1年の主な動きを見ると、新宮市内では、丹鶴ホール(新宮市文化複合施設)はコロナ禍の影響もあり、当初予定より遅れているが、今夏の完成を目指し急ピッチで工事が進んでいる。今秋の「紀の国わかやま文化祭」に併せての開館を予定している。住所表記も7月から一部変更。広範囲にわたる新宮市新宮のうち、丹鶴周辺地域(約250戸)が新宮市丹鶴(1~3丁目)と表すようになる。
今秋には市長選挙も控える。昨年12月市議会で、現職に4選への立候補を問う一般質問があったが、現職は明言を避けた。一方で、立候補に意欲を見せる市議の動きが加速しており、今後の動向が注目される。
選挙に関しては、田辺市と串本町で4月、それぞれW選を控えている。田辺市長選は現職が5選を目指す決意を昨年12月市議会で表明している。立候補への動きは今のところ現職のみ。前回選挙では現職が無投票で当選している。串本町長選では、現職と新人の2人が出馬の意向を示している。
熊野市長選も今秋に予定。現職含めこれまでに立候補への動きはない。現職は合併前の旧市時代から通算6期目で、前回は多選批判などを受け4人による選挙戦となった。
経済では、串本町田原で建設が進む民間小型ロケット発射場が2021年度中に工事完成、初号機が打ち上げられる予定。隣接する那智勝浦町では、早い段階から旧浦神小学校を見学場所にすることを公表し、準備を進めている。串本町も観光資源だけでなく、宇宙工学の教育推進にも役立てたい考えだ。
道路関係では、紀伊半島一周の高速道路実現に向け、新宮紀宝道路の工事が順調に進んでいる。このうち熊野川河口大橋は橋脚部分が完全に姿を現し、新宮市側の原木市場周辺の状況が一変。完成形が、おぼろげながら見え始めた。
新型コロナとの闘いはまだ続く。コロナ禍で生まれた新しい形の中で、前に進めていくことが、この地域にとっても大切になる。