かれこれ37年になるが、当時、横浜にいた自分は、成人式のために、東京と紀伊勝浦を結んでいた寝台特急紀伊で当日朝に帰省した。高校を卒業して2年足らず。盆や正月には帰省していたが、成人式はまたひと味違う。翌日、とんぼ返りすることになるが、普段の帰省では顔を合わせない家が離れた同級生との再会もあった。
今年は2月までほぼいつも通りにことが運んでいたが、3月から一変。新型コロナウイルスの影響で、行事ごとの中止や縮小が続いたが、冬に近づくにつれて第3波が猛威を振るう。
新春恒例の消防出初め式。一部は例年通り予定し、式典のみに縮小するも執り行う市町を含めると、およそ7割が開催を予定しているなか、当地方では尾鷲市と紀北町がいち早く中止を決めた。
その本意はともかく、その後に予定されている一生に一度の成人式を挙行させるために、地域で新型コロナウイルス感染症を出さないという気概の現れとも感じられる。
連日2000人以上が感染する中、誰もがかかる可能性はある。これから年末年始を迎えるが、安易な行動だけは避け、それぞれができうる感染防止対策はとっておきたいものである。
(J)