次の総理大臣と目されている菅義偉官房長官が、将来、消費税を引き上げる必要があるとの見解を示した。自民党内から「正論だが、衆院選が１年以内にある現状では不用意な発言だった」との声が出たことが報道されていた。

 

　税の集め方、使い道を決めるのが政治家の重要な仕事。税あるいは水道代、診療報酬や介護保険料、国民健康保険料・税など上げなければいけないかどうか、何をどれだけ上げるか、そしてどう分配するか。もちろん税金は安い方がうれしいが、選挙があるからといって国民に苦い話ができないのは国会議員失格だろう。

 

　市町村レベルになると独自に税金を引き上げられる余地はほとんどない。隣町への引っ越しは国をまたいだ引っ越しより容易だ。だから財政が厳しくなると、もっぱら使い道の議論になる。

 

　尾鷲市関係では、総合病院のリニアック、広域ごみ処理施設と野球場の移転、ＳＥＡモデル事業が当面の大型事業。市長や当局は、なぜ必要か、収支見通しはどうかなどをきちんと説明すべきだし、市民は、無駄なものを造らないか、買わないか、費用は妥当かをしっかりと見張る必要がある。それは国政レベルでも同様だ。

 

（Ｍ）