事実無根の自殺のうわさや従業員感染のデマで売り上げが低迷するコンビニ…。全国各地の自治体が注意を呼び掛ける中、口コミやSNSなど、各地でデマや誹謗中傷、個人情報の書き込みが後を絶たない。
インターネットはコミュニケーションの輪を広げる便利な道具だが、悪用した行為は人権侵害につながるおそれもあり、名誉毀損や侮辱、脅迫、業務妨害に問われる可能性も。県内でも6月にデマを流した男女2人が名誉棄損で書類送検されている。
匿名であることを隠れみのに、悪意ある書き込みをしたり、個人情報を特定しようとする人もいるが、手続きを踏めば発信元は特定できる。発信者だけではなく、真偽を確かめずに拡散させた人も責任を追及されることもあり、東京地裁は先日、愛知県内の市議に33万円の損害賠償の支払いを命じた。
ネットでの流布は、チラシを全戸にばらまくようなものと言った人もいる。それほど影響が大きい。真実なのか、相手がどう思うか、実名で堂々と言えることなのか。無用なトラブルを避けるためにも、いま一度振り返ることも必要。堂々と実名が出せないようならやめるべきである。
(J)