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社説「実態に合った整備を」

 尾鷲市南浦にあるコンビニ前の国道42号。左側に寄って店に入ろうとする車に対し、先を急ぐ後続の車が上下線を分けるゼブラゾーンにはみ出したり、急ブレーキをかけたりする光景を見る。

 市街地で4車線化されている国道42号だが、国道311号の起点となる新矢ノ川西交差点から熊野方面は2車線となる。ちょうどコンビニ前は国道311号を左折した車用の合流部で、駐車場の入り口付近の左側車線の幅員は通常の半分程度まで狭くなっている。
 
 本線からコンビニに入るドライバーのほか、後続車に道を譲ろうと交差点を過ぎて合流部に移るドライバーもいるが駐車場の入り口では結局本線にはみ出してしまう。前の車が左に寄ったことを幸いに、スピードを上げる後続車も少なくなく、再び自分の前に出てくる車にブレーキを踏んだり、ゼブラゾーンにはみ出して追い越したり、中にはクラクションを鳴らす車もある。
 
 道路の形やコンビニがあることを理解し注意を払い、十分な車間距離をとっていれば問題はないのだが、特に、先を急ぐドライバーは、スピードを上げたとたんに進路を妨害されたとして、いらいらした様子。せっかく左に寄った車もクラクションを鳴らされれば不快感すら覚える。
 
 一方、熊野方面からの上り車線。新矢ノ川橋西交差点から片側2車線になるため、道路幅は徐々に広くなり、上下車線を分ける分離帯は、ゼブラゾーンで仕切れるほどの余裕がある。大きな工事をしなくても、ラインを引き直せば、コンビニに入る車と直進する車を分離できる。
 
 ドライバーの余裕を持った安全運転が大原則なのは言うまでもないが、中には、何を急ぐのか、前の車をあおり、隙があれば追い越そうとするような乱暴なドライバーもいる。道路の構造の決まりがあるのかどうかわからないが、安全に道路を利用できるよう、道路維持工事に組み込み、事故につながりそうな原因を取り除くことができないか。
 
 大雨時の道路冠水の標識など、これ以外にも、改善できそうなものはいくつかある。最低限の整備ではなく、実態に合った整備を望みたい。

      6月27日の記事

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