尾鷲市議会6月定例会は9日、議案上程にあたり加藤千速市長が市政報告を行った。尾鷲総合病院について加藤市長は、存続に向けて地域ニーズに応じた医療体制確保を図っていく姿勢を見せた。
総合病院を取り巻く状況について加藤市長は、6月から診療報酬が改定されているものの「大きく増額を見込めるほどの改定率ではない」と説明。「人口減少による医療マーケット自体の縮小、人手不足など、構造的な問題となっている」との認識を示した。その上で地域で救急を支える基幹病院が単体で地域のニーズに応えるには、機能的にも経営的にも困難が生じているとし、「医療機関の機能の分化と連携を進めるとともに、『求められる医療』に対し、それを担えるだけの医療体制が確保出来るのか、そのすり合わせが必要であり、それには市民の皆さまのご理解とご協力が不可欠」と呼び掛けた。
大型製材工場の誘致に関しては「現在、事業者グループにおいて、新たな製材技術の確立に向けた技術開発に鋭意取り組んでおり、最終調整段階に入っている状況との報告を受けている」とするにとどまった。バナメイエビの陸上養殖事業は、養殖プラント建設にかかる概略検討や、中部電力との用地協議、加えて、稚エビ調達の協力体制の構築について「関係者と協議が進められているとの報告を受けている」と説明。「現在、中東情勢の先行きの不透明感があり、結果として、計画の進ちょくに遅れが出ている状況だが、雇用の創出と地域経済の活性化に向けて、企業誘致を積極的に推進する」と力を込めた。
台風6号にも言及。一部地域での停電や列車の運休、道路の通行止め、漁港への漂着ごみや、定置網などで若干の影響があったが、大きな被害はなかったと述べ、「今後の台風シーズンを迎えるにあたり、関係機関の皆さまなどとの連携を図りながら、なお一層の安全・安心な体制整備に努める」と語った。
