紀北町便ノ山で7日、イノシシ用の檻(おり)に熊がかかった。熊は檻をこじ開けて山に逃げており、町役場は「近くに住んでいる人や、付近に訪れる時は十分に注意してほしい」と呼び掛けている。
町役場によると熊がかかっていたのは、便ノ山神社近くの林にある檻で、住宅や集会所などからも近い。午後4時過ぎに檻の近くの道路を通った散歩中の住民が発見し、警察と役場に通報。対応を検討していた午後5時過ぎに熊が檻を破壊し逃走したという。大人のツキノワグマだとみられる。
熊が逃走したため、役場は付近の道路を通行止めにし、張り紙や防災行政無線などで住民に注意を喚起。できるだけ単独行動を避け、鈴や笛など音が出るものを身につけて行動するよう呼び掛けた。通行止めは10日午前中に解除した。