台風6号は3日午前4時30分ごろ、和歌山県南部に上陸した。県によると、3日午前7時30分までの累計雨量は、新宮市高田で576ミリ、古座川町滝の拝で420ミリ、新宮市熊野川町滝本で399ミリを観測した。1時間の最大雨量は高田で81ミリ、熊野川町日足で60ミリ。気象庁から一時「レベル5氾濫特別警報」が出された古座川は、古座川町内で氾濫し、周辺の住宅などで浸水被害が出た。短時間に大雨をもたらす「線状降水帯」の発生も発表され、各地で記録的な大雨となった。
新宮市は2日午前9時に災害対策本部を立ち上げ、同日午後4時45分に「高齢者等避難」を発出し、同5時に避難所を開設した。雨が強まったあとは、3日午前0時53分に市田川排水ポンプ場のポンプアップを開始。同54分には高田地区の167世帯232人に避難指示(レベル4)、同1時18分には熊野川町全域の625世帯982人に避難指示(レベル4)を出した。同2時41分には熊野川中流の日足区間で氾濫危険警報が発表され、同3時2分に熊野川町宮井・相須の48世帯76人に避難指示(氾濫)を発出。大雨警報、土砂災害危険警報解除(同7時27分)、暴風警報解除(同7時34分)を受け、市内全域への避難情報(避難指示と高齢者等避難)は解除し、同8時47分に災害対策本部を閉鎖した。市によると、3日午後1時現在、大きな被害の報告は入っていない。
那智勝浦町、太地町、北山村も3日午前11時現在、被害の報告はない。
紀宝町は井田や井内などで落石、阪松原で道路陥没の被害があったほか、神内会館前の道路で冠水が見られた。また、停電により熊野市消防署紀宝分署前の国道42号交差点などの信号機が一時不点灯となった。御浜町は3日午前10時現在、被害はないとしている。
古座川に出された特別警報は、5段階の警戒レベルで最も危険度が高く、5月末に新しい防災気象情報の運用が始まって以来、発表は初めてだった。3日午前5時35分に発表され、同8時50分にレベル2氾濫注意報に切り替えられた。県などによると、人的被害は確認されていない。自宅の浸水被害を受けた男性は「自宅は床下浸水で済んだが、車も浸水被害を受けた。次からは高台へあげるようにしたい」と話し、後片付けに追われていた。
