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新・春夫記念館オープン 初日から多数来場 記念式典も

 新宮市立佐藤春夫記念館の新館が7日、同市伊佐田町に開館した。初日は敷地内で記念式典が挙行され、春夫の孫・髙橋百百子さん(85)=東京都文京区=らが出席し、新宮が生んだ文豪の歩みを伝える同館の再出発を祝い合った。
 
 旧館は1989(平成元)年、都内にあった春夫の自宅(旧佐藤邸)を新宮市新宮の熊野速玉大社に移築する形で完成した。事前に資料収集調査委員会が組織され、春夫が遺した膨大な数の評論、随筆、日記などを収集し、館内で一部を公開していた。老朽化に伴い2024(令和6)年4月から休館し、春夫が幼少期を過ごした伊佐田町に新館を建設する方向で一致。旧佐藤邸を再現した敷地面積約1033平方メートル、延床面積約296平方メートルの2階建ての建物が完成した。総事業費は約3億7000万円。
 
 
遺族「よく似ている」と感嘆
 
 百百子さんは「外壁の色がやや薄い以外は、本物とよく似ている。(春夫が)和室で友人の作家たちと話し合ったり、よくたばこを吸ったりしていたことが思い出される。毒舌だが子どもに優しい人だった」と感慨深げに語った。
 
 記念式典では、施工業者や展示物の監修に協力した関係者に感謝状が手渡されたほか、上田勝之市長、楠本秀一館長、前館長で(公財)佐藤春夫記念会の辻本雄一理事らが式辞を述べた。上田市長は「歴史的に意義深い。新たに生まれ変わった施設で、より深く功績を発信できれば」と強調。楠本館長は、春夫の「空青し 山青し 海青し」の表現を引用し、「春夫本人が愛したなじみの地にオープンした。歴史的な遺産である旧西村邸、チャップマン邸とも連携し、多くの人が訪れるようになってほしい」と期待した。正調新宮節保存会による舞が場を華やげた。
 
 午後1時に一般向けに開放され、書斎や和室、階段など佐藤邸の再現に細部まで挑んだ館内で感嘆の声がもれた。
 
 入館料は通常一般330円、小・中学生160円だが、12日(月・祝)までリニューアル記念として無料とする。12月10日(木)までの期間限定で、光太郎が描いた『佐藤春夫像』などを学習室で特別に公開する。開館時間は午前9時から午後5時(最終入館は午後4時30分)まで。休館日は月曜日(祝日は開館)、祝日の翌日、年末年始(12月28日~1月3日)。 

      10月 7日の記事

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