紀北町の昨年度一般会計の決算における監査委員の意見書で「財源不足から財政調整基金などを取り崩す運用が続いている」「中長期的な基金残高の低下が懸念される」と、踏み込んだ指摘がされた。
財政調整基金は自治体の貯金のようなもので、状況に合わせた一時的な出費は当然だが、活用が常態化すると健全とは言い難い。財政調整基金で課題に対応しながら支出や事業を整理し、財政の健全化を図って余剰を生み出し、また財政調整基金を積み立てて備える、というサイクルをつくらなければならない。
財源の伸びしろが期待できるのはふるさと納税くらいで、人口減少の中で人件費や物価は上がり続ける。支出を削るほかないが、効率化や合理化には限界もあり、事業や施設の廃止は痛みを伴う。知恵をしぼり、予算を取捨選択しながら町民の幸福を支え、活性化の芽を育てていかなければならない。
財政は改善も悪化も一朝一夕の問題ではない。行政も住民も、伝える地方紙としても、危機感を持っていなければならない。
(R)
