那智勝浦町教育委員会は7月30日、同町大字北浜のお蛇浦海岸で、町が友好都市提携を結ぶ北海道美瑛町の児童生徒20人と那智勝浦町の児童14人との交流事業を開催した。
両町のつながりは明治期の北海道開拓時代にさかのぼる。1896(明治29)年、旧太田村出身の田仲儀太郎氏を団長とする開拓団「熊野団体」が美瑛に入り、原生林の開拓とともに農業振興と生活基盤の下地を作り上げた。そこから今年で130周年を迎えたことから、相互交流を行政レベルで強化する方針で一致し、4月に両町が友好都市提携を締結した。今回の来訪は、美瑛町で毎年行われている人づくり育成事業「美瑛町少年少女道外研修」の一環。
お蛇浦での交流は、磯遊びとして周辺に生息する生き物を観察。町職員や保護者らが見守る中、児童生徒はいくつかの班に分かれ行動し、網や仕掛けわな、即席の釣り竿(ざお)などを使い、磯にすむ生き物を捕まえて観察していた。また、磯遊びには太地町立くじらの博物館の荻原拓さんと飯塚明日菜さんの2人が参加し、採取した生き物について説明と解説を行った。
この日の磯には、ムラサキクルマナマコをはじめイソスジエビやカタクチイワシの群れ、ベニイシカニなどのさまざまな生き物が顔を見せた。また、生き物の中には幼生のチョウチョウウオやクエ、ハコフグが見つかり、子どもたちは職員の解説を聞きながら興味津々に生き物を観察していた。
交流に参加した美瑛町の井口脩人さんは「美瑛町は内陸なので海になじみはないが、北海道の海とは違ってカニをはじめとした生き物の種類が多く、観察しているだけでも楽しめた」と感想を話した。
