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ウイニングボール寄贈 新宮高校 1954年夏の甲子園

当時の選手 創部100周年で母校へ
 
 1954(昭和29)年の「第36回全国高校野球選手権大会」に出場した和歌山県立新宮高校の野球部OBから、この大会1回戦の武生(福井)戦に2−0で勝利した際のウイニングボールが母校に贈られることになり11日、硬式野球部OB会前会長の小倉公平さん(84)と会長の井上信也さん(67)が同校を訪れ、下村史郎校長に託した。
 
 古豪と呼ばれる新宮高校。甲子園には春5回、夏5回の計10回出場している。中でも古角俊郎監督のもと、54年~56(昭和31)年は3年連続の夏出場で、好投手・前岡勤也投手を擁した54年にベスト4、55(昭和30)年はベスト8にそれぞれ進出するなど輝かしい戦績を持つ。いずれの年も中京商(現・中京大中京)に敗れた。

 今回の寄贈は前岡投手と同学年で、5番・ファーストで出場した清水健好(たけよし)さん(大阪府堺市)からの申し出で実現した。先月中旬、清水さんから知人を介して「自分が持っているウイニングボールを母校に寄贈したい」と小倉さんに連絡があった。その後、OB会で学校との調整を行い、ボールが小倉さんのもとに届いたことから学校に届けた。

 小倉さんは、前岡さんや清水さんの4学年下で、自身が中学時代に新宮高校で練習や試合を観戦し「すごい」と感動したのを覚えているという。「きれいな状態のボール。大切に保管されていたのだと思う」と語り、井上さんは「今年は新高野球部創部100周年の年。記念すべき年に、貴重なボールが寄贈されたのは大変ありがたい」と語った。

 寄贈を受けて下村校長は「統合して新たな新宮高校になったが、名前は引き継いでいる。『伝統の継承と充実』をテーマとしており、スポーツが強かったことや、先輩方が頑張っていた伝統を新しい学校に引き継ぎたい。今回非常に貴重なものをいただき、伝統の重さの基礎の部分を確認させていただいた」と感謝を伝えた。

 野球部の畠敏紘監督は「甲子園球場の大応援団の中、前岡投手が9回最後も渾身のストレートを投げ、最後は清水さんのファーストミットに収まったボール。試合終了の瞬間、すごい歓声が湧いたのだろうと、このボールを見てイメージが湧いた。生徒たちにも見せて、夏の大会でしっかりと頑張りたい」と思いを寄せた。

 ウイニングボールは来週から、同校正面玄関のショーケースに解説とともに飾る予定で、一般市民でも事務室に声をかけたうえで見ることができる。

      6月11日の記事

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