新宮・東牟婁租税教育推進協議会は5日、新宮市立王子ヶ浜小学校で6年生を対象とした租税教室を開いた。児童は講話やアニメ鑑賞を通して、暮らしを支える税金の役割を学んだ。
同協議会は、納税の大切さや税金の役割を正しく理解してもらうことを目的に、次代を担う児童・生徒に対する租税教育の充実を推進しており、この一環として、新宮市と東牟婁管内の小中学校を対象に租税教室を開催している。
講師は新宮納税協会青年部所属で税理士の中谷公大さんが務めた。教室ではクイズを通じて、税の制度がいつできたのか、消費税をはじめとした日本の税金の種類がいくつあるのかを説明した。税の制度ができたのは飛鳥時代で、大宝律令に「租・庸・調」という税制度が盛り込まれている。税金の種類は約50種で、消費税や住民税のほか、都道府県市町村で定められている税金があり、地域ごとに数が異なっている。余談として、税そのものは3世紀ごろの卑弥呼が治めていた邪馬台国の時代からあったことや、日本の消費税率10%と全世界の消費税率を比べたり、和歌山県独自の税金として「紀の国森づくり税」があることなどを児童に伝えた。
アニメ鑑賞では、税そのものがなくなったもしもの世界を描いた作品を見た。学校や道路の管理だけでなく、消防や警察など、普段の生活で当たり前のようにあるものは一人一人が支払った税で成り立っており、税がなければごみの処理や消防の消火活動、道路整備、警察署の利用などのほとんどのものが有料となって、生活がより苦しいものになっていた様子を描いていた。
ほかにも、身近な税金の使い道の例として、小学生1人当たりの年間教育費が約96万円で、小学校入学から高校卒業までの12年間で1200万円以上の教育費が税金で賄(まかな)われていると説明した。その教育費は教室にある机と椅子や理科室の実験器具など、学校の備品の購入などに使われていることを紹介し、「学校にあるものは大切に使いながら、勉強やスポーツを頑張ってほしい」と伝えた。
また、授業の最後には、模擬紙幣を使った1億円分の重さ体験を行い、1000万円の紙幣の束の大きさがどれだけのものか、1億円分の紙幣の重さがどれだけのものかを児童は体験した。
小磯蒼斗さんは「税金について改めて知ることができた。税金だけでも知らないものがあったり、その税金の使い道は、普段の生活に欠かせないものに使われていて、目に見えないところで支えてくれてるのだと学べた」と話した。
