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不連続線「地方創生の実質化」

 紀北町と尾鷲高、立教大の人材還流プロジェクト協定について、それぞれに利がある。
 
 紀北町の今後を考えれば、優秀な町出身者のUターンだけでなく、学生や大学と連携した都市部でのPRも模索できる。尾鷲高にとっていわゆる〝MARCH〟の一角の特別推薦枠は大きく、模擬授業やオープンキャンパスにもつなげられる。
 
 立教大はインターンシップの受け入れ先を確保でき、地方創生の観点から国や地方自治体の助成も受けやすくなる。地方としても、出身者の学生であれば身内への先行投資の意味合いも出てくる。
 
9年目を迎えた尾鷲高まちいくと、継続的な大学の教員との関係性の構築があってこそ、全国2例目の協定が紀北町に来た。
 
 ちなみに1例目の鯖江市は女子高生がまちづくりやイベントの企画に携わる「JK課」を起ち上げている。政策の実効性は把握していないが、興味を引く名称ではある。生き残るために、全国の自治体が知恵をしぼっている。地方創生の実質化はまだ見えないが、先にあきらめてはならない。
 
(R)

      8月14日の記事

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