間もなくお盆期を迎え、当地方は帰省客や観光客でにぎわう。交通量が増加するとともに、道に不慣れなドライバーが多いため、交通事故に遭わないために注意が必要。また、お盆休みを利用して遠方へ車で出かける人も多いだろう。安全運転はもちろん、長距離ドライブの前には車の整備点検に努めてほしい。
新宮署によると、昨年中に同署管内で発生した交通事故は870件で、月別には3月、7月、8月が突出して多い。午後2時~6時の時間帯に多く発生し、形態別には半数以上が車両単独、次いで交差点での出会い頭、追突の順だった。目的別には買い物途中での事故が目立ち、場所別では駐車場内が最も多く35%、次いで市道25%、国道42号15%だった。
特にこの時期、商業施設の駐車場は混雑している。車が頻繁に往来し、歩行者も行き交う。車内に搭載のバックモニターだけを見ていると、周囲の状況変化を見落とし思わぬ事故につながるケースがある。どの場面でもそうだが、交通の状況は常に変化していることを頭に入れ、駐車を完了するまで集中を切らさずにハンドルを握らなければならない。
整備点検に関しては、タイヤの空気圧を意識してもらいたい。高速道路を走行する際は、車両指定空気圧を基準に、自然に空気が抜けることを考慮し若干高めに設定するのが一般的。セルフ式のガソリンスタンドにもタイヤ用の空気充填機が設置しており、希望すれば点検してもらえることがある。お盆休みに入る前に販売店や整備工場で点検を受けるのも安心だ。
今年は異例の早さで梅雨が明け、6月から真夏の暑さが続いている。8月に入って猛暑が一層加速しており、夏バテ気味という人もいるのではないか。睡眠不足や体調が思わしくない時の長距離ドライブは危険。体調をしっかり整えたうえで、渋滞の発生も予想されることから、事前に無理のない運転計画を立て、こまめに休憩を取るなどして集中力を切らさない運転を心掛けてほしい。
休暇中は開放的な気分で気持ちに緩みが出やすい。熱中症や食中毒、そして水の事故にも十分に注意が必要。これから花火大会などイベントが続くことから、一人一人が安全への意識を高め、事故のないお盆を過ごしてもらいたい。
