先ごろの参議院選挙中、参政党の神谷宗幣党首が「高齢の女性は子どもは産めない」などと発言し、一部から批判を浴びた。この言葉自体は事実で、将来の社会を見通した時に、事実に基づいた議論が必要だ。
「子育て支援」と「少子化対策」という言葉から感じ取れる内容を考えると、少子化対策というのは社会的なものの見方。「子どもが少なくなると社会(日本)が困る」ことが根本にある。少子化対策への社会の要請があるから、神谷氏の発言も出てくる。
子どもを産む、産まないは全く個人的あるいはカップルの問題だが、さまざまな「子育て支援」策に税金が投じられているのは、社会として問題を捉えているからでもある。発言への批判に極端に反論するなら「全ての子育て支援策は不必要」になってしまう。
社会的な必要性に加え、個人的な幸せという観点でも、産みたい人、子どもを持ちたい人がそのタイミングで子どもを産み、育てられるような支援が求められている。そこをしっかり議論してほしい。
(M)
