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不連続線「ネット言論のあやうさ」

 先日、インターネットの動画サイトを見ていたら、選択的夫婦別姓制度について、テレビなどでコメンテーターを務めている男性が、制度導入派を「完全論破した」というようなタイトルの動画を見かけた。

 「完全論破した」というのは、あくまでも動画をサイトにアップした人の感想であって、客観的事実ではない。もちろん、収入を得るために閲覧数を稼ぐ目的かもしれないが、ネットにはこの手の「フェイク」がまかり通っている。

 商業出版で「なぜ○○○は▽▽▽なのか?」というタイトルの本がはやった時期があった。タイトルだけみると「○○○は▽▽▽である」ことが事実のように見えるが、そうでないことも考えられる。

 書店では、たくさんの本を見比べられる。ネットもその点は同じだが、コンピューターが利用者の特性を把握して、同じような内容のものを次から次へ推薦してくる。これがくせものだ。

 ネットは便利だが、調べ事をする時は、意識して違う論点を探しにいく必要がある。注意が必要だ。

(M)

      7月10日の記事

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