尾鷲市立輪内中は16日、尾鷲中は17日に文化祭を開いた。輪内中は学年劇を中心に、尾鷲中はクラス対抗の合唱コンクールで日ごろの学習の成果を保護者らに発表した。
輪内中は「つかみとれ青春」をテーマに実施。午前中は生徒の英語スピーチと1年生の劇が、午後は2、3年生の劇と全校合唱があった。
3年生は伝統の平和劇に取り組んだ。『夢を奪われた子どもたち』の題で、ひめゆり学徒隊として沖縄戦を経験したお年寄が若者に当時のことを語り聞かせる内容。
生徒らはナレーションと舞台で、お年寄りの語りを演じた。現在の若者と同様に、夢を持って女子師範学校に通っていた少女が、否応なく戦禍に巻き込まれ、非常に困難な中で生き延びていく様子を熱演。家族との団らんや、母親が米軍による攻撃で亡くなったり、防空壕の中の病院で兵士が死んでいく様子、ひめゆり隊の多くの生徒も亡くなったことなどを伝えた。
会場には壁新聞もあり、3年生は沖縄への修学旅行をテーマとした。また、力を入れている英語については、県のワンペーパーコンテストに応募した作品を飾った。また、美術や技術、家庭、書道などの作品を展示した。
尾鷲中は「完全熱唱」をスローガンに取り組んだ。開会式の後、各学年1人ずつが作文を発表し、伊勢学園高校ヒップホップダンス部の演技を鑑賞した。
午後は合唱コンクールを行い、各クラスが混声合唱で練習成果を競い合った。手拍子が入る曲や、伴奏なしで歌うクラスもあった。
保護者も多く来場し、子どもたちの熱唱に聞き入ったり、ビデオを撮影したりしていた。グランプリには『一詩人の最後の歌』を歌った3年1組が選ばれた。
制作物は12月9日(月)~11日(水)の三者懇談に合わせて同校の多目的ホールに展示する。