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紀南抄「100年の歴史を刻む 」

 開場100周年の甲子園球場で行われた夏の全国高校野球大会決勝は、東東京の関東第一と京都の京都国際の対戦。春夏通じて史上初の延長タイブレークで、京都国際が全国の頂点に立った。

 今年もたくさんのドラマが生まれた。島根代表の大社は、公立校ながら全員野球で、兵庫の報徳学園、長崎の創成館、西東京の早稲田実業、強豪校を次々と撃破。見事ベスト8となり、大社旋風を巻き起こした。ほかにも滋賀学園のダンスなど、話題も多かった。

 今大会では新基準の金属バットが導入され、本塁打数が昨年の23本から7本に減少する中、特に投手力、守備力、機動力が勝敗を分ける試合が多かったようだ。大量に点数が入る試合も興奮するが、1点の重みを感じる試合もヒヤヒヤして痺れる。

 野球を取り巻く環境はあまり思わしくなく、特に少年野球は児童数の減少でチームの消滅に歯止めがかからない。その流れで高校野球も合同チームが増えてきている。ルールが複雑、保護者の負担が大きい、お金がかかるなど課題は多いが、何とか日本の伝統スポーツをいつまでも楽しめる環境であってほしい。

【織】 

      8月24日の記事

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