昨年の合計特殊出生率、一人の女性が産む子どもの数は1.20で過去最低を記録した。
出生率向上には子育て支援の充実が必要不可欠。子育て支援で名高い兵庫県明石市の施策を調べてみると、18歳以下の医療費無料や子育て用品購入の助成制度はほかの自治体でも見られ、給食費無償は中学生のみ。確かに充実はしているが、個別の施策では革新的とまでは言い難い。施策のみではなく「子育てするならやっぱり明石」「明石市独自の5つの無料化」といったPRと、子育て支援を推進する姿勢が安心感を与えたのは大きいのでは、と推測する。
本紙地域も厳しい財政から予算はどの分野も削減する傾向にあるが、給食費の無償化をはじめ子育て支援は基本的になんとか拡充しようとしている。費用的な支援だけでなく、子育てハッピーデーや育児用品バザー、放課後子ども教室、自然体験教室など子育てに無関心なまちでは生まれない企画も多い。制度設計も重要だが、断固として「子育てのまち」と言い切れる強さが求められる。
(R)