瑞々しい新緑が美しい季節となり、山の緑の濃淡が目で楽しめる季節となった。爽快なドライブ中、山間に土の塔を見かけ、土砂を積んだダンプを見ると、複雑な気分になる。
上里の行政報告会では、大河内川沿いに持ち込まれている盛土について意見が集まった。一部の住民が執行部や自治会を批判し、終盤は荒れた雰囲気となった。
この地域に持ち込まれている建設発生土は開発によるツケともいえる。開発された都市部に林立するビルは夜も光り輝いて人を集めて利益が生み出すが、過疎地の土の塔は生活や自然への不安しかもたらさない。もちろん法的な整合性や経済の合理性で議論されるべき問題ではあるが、東京の一極集中や人口のブラックホール現象と同じ構図であり、個人的には、この状況そのものに理不尽さを感じている。
経済活動の自由は尊重されて然るべきだが、住民の健康で文化的で安全な生活は絶対に守られるべきである。法的根拠に基づいて、住民へ情報をオープンにし、何より粘り強い対応が求められる。
(R)