紀北町と大阪、志摩を結ぶモニターツアーの取材で、初めてヘリコプターに乗った。風が強い日だったものの、予想以上に揺れはない。城ノ浜、長島、海野、古里、錦の海を空から見下ろすと、熊野灘の美しさが改めて分かる。
大阪から紀北町までの移動時間は約30分。吉野の山を眺めながらの空の旅は、桜や紅葉の時期であればこの移動時間そのものが優良なコンテンツになる。
今回のヘリコプターの運行会社は、元々物資輸送や送電線巡視、ドクターヘリなどを主に手掛けていたそう。インバウンド客の遊覧飛行などの問い合わせはコロナ前後で10倍になった、とも聞いた。
交通手段としてのヘリコプターは実感が湧かないが、宇宙旅行よりかは安定性や安全性を担保しやすく、実現性は高いのではないか。
空路はヘリコプターだけでない。再来年の大阪万博では、空飛ぶ車の飛行実現を目指しており、未来のごく当たり前の交通手段になっていく可能性もある。その時まで活力を維持していくことは各地域の問題である。
(R)