秋の叙勲受章者が3日付で公表された。本紙関係では1人が取材を辞退。3人にインタビューを行った。紙面の都合上、聞いた話を全て記事にはできなかったが、それぞれに興味深い話が聞けて、記事も書きやすかった。
野田勇喜雄さんと、速水亨さんの取材では熊野古道センター建設に関わる話が出た。当初、木の産地は指定できない見込みだったが知恵をひねって尾鷲ヒノキを使ったこと、1万本の用材が全て、産地や製材所などが追跡可能になっているといった工夫について話があった。
速水さんからは、林業を取り巻く状況に関する話題もあった。材が十分に利用されていないこと、補助金の出し方に対する課題、先進工場の生産性の話など、専門家ならではの見解をうかがった。
林業にしても漁業にしても、天然資源をいかに有効活用し、豊かな暮らしにつなげるかが課題。生産に携わる人が誇りをもって働けるように、現役世代も知恵を働かせ、アイデアを出していく必要がある。
(M)