ネパールで最近、地震があった。当局の発表では死者は150人を超え、まだ拡大することが予想されている。同国では2015年にも大きな地震があり、甚大な被害となった。
海外経験はそう多くないが、ネパールには2回行った。山岳ガイドだった父のツアーに交じって、ヒマラヤ山脈を望みつつ山岳集落を転々と歩いた。1度目は5歳の頃。昼食をとろうと立ち寄った山小屋で、現地の子どもたちと瓶のキャップか何かを使って一緒に遊んだ。やたら仲良くなったというか、なぜか一方的に気に入られていた思い出がある。あの子たちも生きていれば同年代。元気に暮らしているだろうかと、ふと古い記憶を引っ張り出す。
2回目はたしか中学校に入る前。普段から子ども用プログラムの海外版だった。標高3000メートル弱のゴラパニという集落に小さな学校があり、その校庭でバスケとバレーをしたことを覚えている。次第に見物客が集まり、いつの間にか参加し、最終的にほとんど村の人だけでやっていた。あの美しい村はどうなっているだろう。
同じ地球。遠くの隣人を思う。
【稜】