「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録から来年7月で20周年となるのを前に、熊野三山観光協会は大学生の協力を得て、若年層をターゲットにした記念事業の立案を企画。今回、和歌山大学と京都産業大学の学生18人が現地フィールドワークに参加し、学習成果やマーケティングプランを発表した。
登録から数年間は世界遺産効果が顕著に表れたものの、その後は他地域の世界遺産登録やニーズの変化などで伸び悩んだ時期もあった。そこからインバウンド(訪日外国人客)の波が当地方にも訪れ回復傾向となった矢先、新型コロナの感染拡大で大きな打撃を受けた。
コロナ禍が明け、新たな観光スタイルによる誘客が求められる中、若者目線で当地方の魅力を発信することには大きな期待だ。しかも、普段住んでいない若者が感じる魅力というのは、これまでに気付かなかった点も含まれるはず。
今回の提案を今後、同協会や和歌山県が磨きをかけ、来年の記念事業に反映させるとのこと。うまくいけば、記念事業にかかわらず継続的に協力を仰ぐことを考えてもいいのではないか。
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