新型コロナの感染症法上の取り扱いが8日、「5類感染症」へ移行した。これにより期待される一つは、「アフターコロナ」の機運が高まったことによる観光人口の増加である。
新宮市観光協会によれば、外国人観光客は今年3月中旬ごろから増え始め、4月中旬ごろがピークで忙しく、コロナ禍前ほどまで戻ったという。5月に入りGWの交通費・宿泊料の高価格化もあってか落ち着いたとのことだが、一方で国内客の利用はいまだコロナ禍前ほどまでは戻っていないという。那智勝浦町では外国人観光客がまちを歩く姿が多く見られ、GW期間中はマグロを取り扱う飲食店前に行列ができる様子も確認できた。官民ともに、新しく人を呼びリピーターをつかんでもらいたい。
苦境に立たされた飲食店への影響も気になる。全国でも外出自粛の影響でつぶれるお店が続出した中、当地方でもコロナをきっかけに“引退”を決める店や、経営危機は見られた。5類移行を吉兆と考える店は少なくないはず。
新緑をはらんだ初夏の風が、一人一人の意識の変容とともに、熊野に恵みをもたらすものでありますように。
【稜】