先だって尾鷲市総合教育会議が開かれ、市の次期教育大綱について協議が行われた。大綱の内容は事務局案が了承されたが、子どもの学力向上について教育委員から発言があった。
4月に行われた全国学力・学習調査の問題に、次のようなものがあった。「リンゴの果汁が20%含まれている飲み物が500ミリリットルあります。この飲み物を2人で等しく分けると、1人分は250ミリリットルになります」という文があり、「飲み物の量が2分の1になると①果汁の割合も2分の1になる②果汁の割合は2倍になる③果汁の割合はかわらない」の3つの選択肢から選ぶもの。正解は③だが、小学生の正答率は全国で21.4%、三重県は18.7%。実に5人に1人しか正解していない。
「割合」は理解が難しい項目らしいが、「果汁入り飲料を小分けして飲んでも味はうすまらない」という生活実感と結びついていないことに懸念を覚える。今年の学力テストでは、三角形の面積の公式をあてはめられないということも問題となった。
どこでつまずいているかの分析が重要。大綱が目指す教育実現のために、その部分への支援を手厚くする必要がある。
(M)