人の成長線は、まっすぐではないと思う。
記者の仕事をして2年目。ほんの少しずつだが、見えていなかったことにも気が向くようになってきた。自分の顔を覚えていて下さる方もいて、これまでは取材に精いっぱいだったところから、人との関わりにも、徐々にだが、目が向くようになってきたと思う。
8年間していたバスケで一つ学んだことは、「自分のことができてくると仲間のことが見えてくる、仲間のことが見えてくると対する相手のことが見えてくる、相手のことが見えてくるとまた自分のことがわかるようになる」というサイクルが成長にはあるということだ。記者でいえば、仲間とは共同の目的を持つという意味で同じ社員、現場の他社記者、取材でお世話になる人々。相手とは自分を試して下さるという意味で読者のことだと考える。今はその小さなサイクルの中で、少しずつ視界を広げている。
これでいいと思っていたことがやはり違ったり、停滞だと思っていたことが実は重要な過程であったりと、成長線はでこぼこ、行ったり来たり、うまくいかないが当たり前。それでも愚直に動いていれば、何かにはなれるだろうか。
【稜】