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紀南抄「『銀河』正念場か」

 JR西日本の観光列車「銀河」の第2弾誘致が決まり、5日、新宮駅で1回目の出発を迎えた。3月までに計36往復する。昨年は予約倍率最高13倍、平均7倍となる人気ぶりだったが、今年は初日で昼行100人の定員に対し約30人の利用。昨年はコロナ禍で席数を半分ほどに減らしていたことも倍率に影響しているが、それにしても比較すると少ない。
 
 「初めて」「第一弾」など、世間はみんな新しいものが好きなのかもしれない。考えてみれば、飲食店なども開店初日や初月はにぎわう。本当に試されるのは、その新規性が薄れてきたとき。そのコンテンツの持つ本来の魅力がどれだけ人々に響くのかが問われる。「銀河」ももしかすると、そういった正念場に入っているのかもしれない。
 
 再運行の決め手となった要因の一つは地域のおもてなしが好評だったこと。取材した乗客は、地域一つ一つに停まってゆっくり見られるのが銀河の面白さだと語った。そこにおもてなしというアプローチを加え、紀南ならではの魅力が表れる。
 
 「銀河」は勝負の2年目に入っているのではないか。今後の販売促進、周知、誘客に期待が高まる。     
 
【稜】

      10月 6日の記事

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