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不連続線「サル捕獲にデジタル」

 山口市で野生のサルが住民を襲い、多くの負傷者が出る事態が発生した。この地域の山に近い住宅地ではサルを普通に見かける。刺激してもいいことはないので、じっくり見ないようにしているが、特に威嚇したり近づいてくる様子はない。

 紀北町議会の決算審査でも複数の議員から、相賀に頻繁に出没するサルについての質問があった。「早急に手を打たなければならない」の声は切実だが、なかなか難しいのが現実。

 農林水産省が紹介している鳥獣被害対策事例のうち、青森県深浦町のケースが興味深い。サルによる農作物被害の増加や人家侵入などの被害も発生したために、臨時職員4人を実施隊員とし、発信器で行動を把握するテレメトリーを活用した対策を実行した。猟友会などと連携して捕獲体制を強化した上で、遊動域調査や箱わなを設置する重点地点の設定、情報通信技術を活用した遠隔操作檻の導入により、農作物の被害額を4分の1に減らしている。

 獣害被害は近隣市町共通の課題であり、過疎地ならではのデジタル技術活用の好例ともいえる。紀北町が参加している三重広域連携モデルで検討してみる価値がある。

(R)

      9月14日の記事

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