和歌山県新宮市には毎年、何隻かのクルーズ船が入港している。経済効果につながっているかははっきり分からないが、船が入る時は、大型バスが10台ほど岸壁にあって、熊野三山などにオプションツアーの客を送っている。
先だって、新宮市で新宮港クルーズ振興広域協議会の総会があった。紀北町から串本町までの沿岸市町と田辺市、北山村、奈良県十津川村、下北山村の4市7町3村と3県で構成する団体で、情報共有を図ることなどが目的。
新宮市はもちろん、全ての構成市町にメリットが出ることが大切だが、尾鷲市では、尾鷲市にもクルーズ船誘致を、というのが大きな目標。年1隻でも定期的に来てくれれば明るい話題になる。また、新宮から熊野まで高速道路がつながれば、新宮港で下りた客を呼び込むことにも可能性が広がる。
3月にあった「美しい中部のみなとまちづくりフォーラム」では、商船三井客船の担当者が「尾鷲に来ないとできないプランの提案を」と呼び掛けていた。クルーズ客だけでなく、車や列車で来る観光客誘致にも生かせる。多くの観光資源をどうまとめるか。構成力やPR力が求められる。
(M)