八鬼山荒神堂保存会や天狗倉山まるごとプロジェクト、中村山再生外ぷろじぇくと!、思い出の矢ノ川峠の会、尾鷲藪漕隊の活動を紹介する「尾鷲の自然と文化展」を拝見した。
展示、講話ともにすばらしく、特に地元の小中学生や高校生にぜひ聞いてもらいたい内容だったが、聴講者の年齢層は高めで、子どもは見当たらなかった。
どの活動も当事者の熱意と労力により形になったもので、裏を返せば、今後どれくらい継続できるか分からない危うさがある。講演した薮漕隊の内山代表が「若い人に引き継いでほしい」と語っていた通り、実を結んでいる活動だからこそ、若い世代の参加は大きな課題となる。
将来の担い手を育てるためにも、地元の子どもたちに活動を知ってもらう機会をつくる必要がある。きれいに整備された岩屋堂も八鬼山荒神堂も尾鷲トレイルも、地元の子どもたちが行ったことがないのであれば、こんなもったいない話はない。
展示内容は中央公民館のロビーでしばらく見ることができる。その後、展示資料は市内の学校を巡回するような取り組みができれば、活動を知ってもらうきっかけになるのではないか。
(R)