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紀南抄「高校球児の暑い夏」

 夏の風物詩である全国高校野球選手権。和歌山、三重の両県でも間もなく予選が始まる。あこがれの甲子園を目指した高校球児の暑い夏は、毎年ドラマチックな試合が繰り広げられ、野球ファンのみならず大勢の人を魅了する。
 
 春夏合わせて10回の甲子園出場を誇る新宮高校。最後の甲子園出場は昭和55年春。初戦で、のちに阪神タイガースで活躍する中西清起投手擁する高知商業に1−9で敗れた。高校野球ファンだった父が甲子園まで応援に行ったという話を何度も聞かされるうちに当方もファンになった。以降、40年以上“聖地”から遠ざかっており、古豪復活を待つオールドファンは多い。
 
 地元校の甲子園出場はなくとも、地元出身選手の甲子園でのプレーはこのところ珍しくなくなった。中学時代からクラブチームに入って硬式球でプレーし、高校は甲子園出場を目指して名門校に進学するという流れができている。皆がその環境でプレーできるわけではないが、どの高校にいても、夢を追いかける地元出身選手たちを応援したい。
 
 それでもやはり地元校の活躍はまちに活気を与える。今年もどうか悔いのないプレーを期待する。
 
【F】

      7月 5日の記事

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