人を説得する上で大事なのは、熱意と情報量だと思う。
新宮市議会6月定例会の中で、第三セクターの新宮港埠頭株式会社が平成30年ごろから進めているナマズの養殖などを盛り込んだ新規事業「養殖水産加工事業」が開始後ずっと赤字を出していることについて、複数の議員から言及があった。将来を見据えた挑戦的な面も含む新規事業であるが、改善に向けた具体的な方針が現状は示されていない。
今後の方針について、市が用意した資料では「さらなる作業効率の改善を進めながら、営業方針の見直しを含めた事業の検証にも取り組んでまいります」としている。しかし抽象度が高く、議員から「これではわからない」という指摘があった。資料の見やすさも改善するよう伝えられた。
世の中には、数字に表れなくても大切な活動というのがある。挑戦的なものや、地道で本質的なものなどさまざまだ。しかしそういった成果の見えにくい活動だからこそ、継続するためには周りにしっかりと説明する必要がある。そして現場にどれだけ熱意があるのかも大事である。税金で行うものならばなおさらだろう。
今後の動向を注視したい。
【稜】