三重県が、新たな県立大学の構想を打ち出している。11日に、有識者会議が県に報告書を提出。必要性、有効性は「一定あると考えられる」と結論付けている。また、留意事項の一つとして「三重県は南北に長いことから、地理的な条件や、通学の利便性、企業との連携等を考慮し、学生にとってメリットのある設置場所を検討する必要がある」と指摘、また、県立大学の新設と、県内の大学の新学部設置を比較検討するように求めている。
子どもが減る中、「なぜ大学」と思うが、県内の大学に進学し、県内の事業所で働いてもらいたい、というのが狙い。三重県の高校生の多くは、県内の大学を選ばずに都市部の大学に行っている。この地域の中学生が、尾鷲高校、木本高校ではなく、伊勢高校、三重高校などへ進学する事象が、スケールを大きくして県内全体で起こっている状況。
紀伊半島南部は、熊野高専が撤退して以来、高等教育機関の空白地になっている。新県立大学について、松阪市が早くも誘致に名乗りを上げているようだが、東紀州でも手を挙げてはどうか。また、首都圏の大学のサテライトを誘致するのも活性化の手段になるかもしれない。
(M)