「スカーフを首に巻いたままガスコンロに火をつけたらスカーフに火がついた」「たき火の炎が風にあおられて洋服に火がついた」…。
総務省消防庁の火災統計によると、令和2年中に全国で95人が「着衣着火」で亡くなっている。年代別では65歳以上が81.1%。過去5年間を見ても毎年100人前後が亡くなっており、高齢者の割合は高い年で90%強、低い年でも77%を占める。
平成元年の火災の実態によると、「その他火気取扱中」や「その他」を除くと「たき火中」や「炊事中」に多く発生している。
ガスコンロを使って調理する時は、マフラーやストールを外すほか、裾や袖が広がっている服、表面が起毛していたり、炎が燃え広がりやすい素材の服を避ける。防炎のエプロンやアームカバーを使う。屋外では風のある日に火を扱うのは控えるなどの注意が必要。
もし火がついたら脱ぐ、たたく、水をかける、水がない場合は燃えているところを床や地面に押し付けて消すなどの対処法があるが、風で火の勢いが増すことがあるので、決して走り回らないこと。いずれにしても、「火のそばにいる」ことを意識することが大切になる。
(J)