尾鷲市が中部電力尾鷲三田火力発電所跡地の一部に整備を検討している国市浜公園の都市計画に関する公聴会が21日と26日に行われた。公述人として意見を述べた8人全員が、反対あるいは慎重な意見を述べた。たいてい、このような場合、賛成派と反対派の意見を交ぜるが、現場にいた職員に「調整はしていないのか」と尋ねたところ「していない」との回答。
公述の後、傍聴人も発言する機会があった。2度とも、挙手が無くなるまで指名が続き、市として市民の声を聞く姿勢を十分に見せたと思う。内容は、賛成2割、条件付き賛成1割、反対7割といった印象。
市民団体から市議会に、見直しを求める内容の請願が出され、議会は不採択としたが、公聴会が先に行われていれば、結論が変わった可能性がある。
市民の反対意見は「危険」「リスクが高い」「将来の財政負担が課題になる」との内容。第1、第2ヤードや小原野の市有地の活用の提案もあった。野球場の完成が遅れれば、広域ごみ処理施設整備にも影響が出るが、それを考慮しても「このまま進めてよいのか」というのが市民の声だろう。執行部、審議委員、議会議員には熟慮を求めたい。
(M)