尾鷲の地場産品はバリエーションが豊富で、お土産や贈答品に悩むことがない。干物や生節、鍋セットなど贈る方としては飽きさせないように手を変え品を変えることも楽しみの一つだが、家族や友人相手だと「あれがうまかったので、もう一度頼む」とリクエストが来るようになってきた。
結婚や出産など、親戚や同級生のおめでたいことが続いたため、タイを贈ることが多かった。タイ自体も喜れるのだが、タイめしの素やおむすびが「子育てで忙しい時に手軽においしいものが食べられる」と好評。魚を使った離乳食も「こんなすてきなものがあるのか」と反響があった。
食品は基本的に海産物だが、おわせ節や尾鷲甘夏のパウンドケーキといったお菓子も重宝する。
尾鷲ヒノキはネームバリューがあって評判がよく、母の日にはまな板を、父の日を迎える子育て世代の友人には入浴木を、ヒノキの除菌スプレーを添えて送った。
父の誕生日が元日なので、誕生日プレゼントにカラスミを贈っている。「おとそだから」と言い訳をしながら、カラスミを肴(さかな)に昼間から日本酒を飲む父を見るのは、人生最高のぜいたくなのかもしれない。
(R)