当地方のワクチン接種も2回目を終えた人が7割を超えた。県内の感染者も減少傾向で、状況は徐々に改善に向かっている。
厚生労働省の調査委によると、人口10万人当たりの新規感染者はワクチン未接種が67.6人、1回接種が3分の1の22.7人、2回接種が17分の1の4.0人。広島県の家庭内感染の調査で感染者と同居していた未接種1357人の中37.7%の511人、2回接種は379人中13.5%の51人にとどまるなどの効果が報告されている。
「ワクチンを2回打ったから」「外国ではしていない」などとマスクをしない人たちの主張が報道されているが、ワクチンで免疫がついても発症予防効果は100%ではない。期待された集団免疫も感染力の強い「デルタ株」の影響で、当面は無理との見解も示されており、気を抜くと感染するおそれは十分にある。
日本製のワクチンや治療薬の開発が進められているものの、インフルエンザのように日常になるのはまだ時間を要する。今月末をもって緊急事態宣言は解除されそうだが、二度と宣言が発出されないためにも、気を緩めず、基本的な感染対策を徹底する必要がある。
(J)