「ホームレスの命はどうでもいい」「生活保護の人たちに食わせる金があるんだったら、猫を救ってほしいと思う」ーメンタリストのDaiGoさんのホームレスや生活保護受給者の人としての尊厳や生命を軽視する発言が批判を受けている。到底受け入れられる発言ではないが、ただ、DaiGoさんは一昨年の紀北町教育講演会の講師を務めていて、聴講者の質問に真摯に答える姿に好感を持っていただけに、今回の騒動は非常に残念だ。
不況やコロナの影響で当人の意思とは関係なく仕事や住処を失った人も多い。病気やけがで突然働けなくなることもある。貧困や孤独に悩まされることは決して他人事ではなく、明日は我が身のこと、という思いが強い。
その講演会で、「子どもが片付けできず、朝の準備も時間がかかる。忘れ物も多くて困っている」という質問に、「準備に時間がかかるのは、子どもなりに工夫している可能性もある。時間があるのなら見守ってあげてほしい」と返答したことが印象に残っている。
SNSや動画サイトで自分の思いを気軽に世界中に発信できるからこそ、一言一言への心配りが大切な時代になったと感じている。
(R)