観測史上最も早い梅雨入りだった近畿地方だが、このところは梅雨らしさというより、夏本番を思わせるような暑さに見舞われている。コロナ禍で迎える2回目の夏。昨年はマスク着用による熱中症の危険などが指摘されたが、基本的な感染予防として外すわけにもいかず、通気性をよくした夏用マスクを利用して過ごした。ワクチン接種が進み、屋外でも密にならなければマスクを外しても構わないという見解も示される一方、小売店や飲食店ではマスク着用での入店を呼び掛けており、このあたりの判断が難しくなりそう。
夏の風物詩である花火大会だが、主要なところは昨年に続き中止が決まっている。自粛疲れの心をきっと癒やしてくれるものだけに残念だが、密を回避することは難しく、致し方ないところ。花火業者は窮地が続くが、日本の伝統を守るため、何とか公的支援をうまく使いながら踏ん張ってほしい。
菅首相は9日の党首討論で、希望者全員へのワクチン接種を10~11月に終えたいという考えを初めて示した。それが実現すれば、来年の夏は3年ぶりに夏らしい夏になるはず。そうなることを望みながら動向を見守りたい。
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