今年度の地域おこし協力隊員が、本紙エリアでも着任した。地方移住を希望する人の入口として欠かせない制度になっている。総務省によると、地域おこし協力隊は、都市地域から過疎地域等の条件不利地域に移住して、地域ブランドや地場産品の開発・販売・PR等の地域おこし支援や、農林水産業への従事、住民支援などの「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住・定着を図る取り組み—とある。
制度設計の自由度が高く、各自治体によって大きな違いがあることから、地域によって使い方に差がある。うまくいっている地域がある一方で、隊員と行政、住民との間でズレが生じるなどうまくいっていない話も耳にする。
制度が始まって今年で13年目。初期のころからうまく利用してきた地域とそうでない地域との間で大きな差が出始めている。大事なことは自治体の大きな戦略の中で、協力隊をどう位置づけるか。ただの人手不足のため、例えば草刈り要員がほしいからと名目をつけて募集してしまうと、大きなミスマッチの要員になる。
真の目的は「地域の熱量向上」にほかならない。
【茂】