新型コロナウイルス感染症のワクチン接種は、尾鷲市、紀北町でも高齢者施設の高齢者や職員を対象とした接種が開始。集団接種はいずれも27日からの予定で、紀北町では郵送とネットでの受け付けが始まっている。尾鷲市は13日から窓口、電話・FAX(聴覚障害者)、ネットで受け付ける。
各地でトラブルが発生している。電話がつながりにくいのはともかく、都市部では通話が殺到するために地域全体で通話制限が掛けられるという。予定より早い時間に整理券を配り出したのをきっかけに、早朝から高齢者が列をつくる事態になった自治体もあった。
集団接種が始まる前の23日までに尾鷲市、紀北町にはそれぞれ6箱のワクチンが分配される。1箱はざっと1000回分。高齢者施設の接種分も含んでいるが、仮に対象者の7割が接種を希望するとしても十分な量が確保されている。
感染がまん延している現状、安心のために「一日でも早く接種したい」という気持ちも分かるが、混乱が起きると実務に当たっている市町の職員の負担が増えてしまう。順番はあるにしろ、希望者全員が接種できる。住民一人一人に落ち着いた対応が求められる。
(M)